任せたい仕事にぴったりの外国人材が見つかり、
本人も自社で働きたいと話している。
しかし、当事者の合意だけで雇用できるわけではありません。
そこには、
入管による「厳格なフィルター」が存在します。
では、そのフィルターとは何なのか。
そして、なぜそのような仕組みが設けられているのか。
順に解説していきます。
1. 2つの厳格なフィルター
▶ 外国人に求められるもの
・客観的な専門性(学歴・実務経験)
・任せようとする業務との間に、明確な関連性があること
▶ 会社に求められるもの
・日本人と同等額以上の報酬(労働市場を守るため)
・適正で安定した雇用(生活基盤を守るため)
・十分な業務量(単純労働ではないことを確認するため)
※ 労務管理に従事するとして申請したものの、
従業員が12名程度の会社では、
当該業務を専任で担うだけの業務量があるとは認められず、
不許可となった事例があります。
2. 「立証」するための資料
入管の審査では、
外国人本人や受入企業が、自ら要件を満たしていることを立証する必要があります。
■ 外国人本人側
卒業証明書や成績証明書などにより、
その業務に十分に従事できることを示します。
■ 会社側
登記事項証明書、決算書、事業計画書などにより、
経営の安定性や十分な業務量があることを示します。
■ 理由書
ここで重要になるのが、(任意で提出する)理由書です。
法定書類だけでは見えにくい許可要件を立証します。
3. まとめ
技人国ビザは、外国人本人と受け入れ会社が、
互いに相思相愛であっても、それだけでは許可されません。
①その人が、予定されている業務を担うだけの力があるか。
②会社が、適正な雇用を続けられる体制を備えているか。
これらがそろってはじめて、許可されます。
このような厳格な審査により、
本来「技人国」が想定していない単純就労が混入することを防ぎ、
結果として、国内の労働市場が守られているのです。
✔ 理解チェック(五肢択一)
技術・人文知識・国際業務の考え方として最も適切なものはどれでしょうか。
① 優秀な大学を出ていれば、どんな専門業務でも任せられる
② 雇用契約書に専門業務が記載されていれば、実際の業務内容は問われない
③ 日本人と同等額以上の報酬であれば、会社の業務量は審査に影響しない
④ 許可は書類審査のみで判断され、更新時に過去の実績が問われることはない
⑤ 許可時に提出した内容は、更新時に実際に守られているかが確認される
答え
⑤
申請時に約束した内容が、更新時に実際に守られているかという実績が厳しく審査されます。
関連記事: ④ 技人国の理由書が重要な本当の理由|(後編)
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