在留資格の申請では、
在留資格ごとの要件を提出資料によって
立証する必要があります。
しかし、提出書類をすべて揃えても、
業務の実態や会社の意図までは十分に伝わらないことがあります。
そこで重要になるのが
補足資料である「理由書」です。
その理由を解説します。
1.資料だけでは見えないもの
技人国では、申請時に、
業務の「専門性」が確認されます。
そのため、理由書では次の点を明確に示します。
・専門性(誰でもできる仕事ではないこと)
・業務量(専門業務が継続して存在すること)
・必要性(会社の業務に照らして適切な人材であること)
これらを疎明資料とあわせて示すことで、
申請書類だけでは伝わらない内容を補います。
2.先回りのフォロー
技人国では、申請時には、
企業の安定性・継続性が厳しくチェックされます。
そのため、
提出した決算書が赤字であった場合、
何も触れずに提出すると、
不許可等のリスクが高まります。
このような場合、理由書では懸念点に対して
先回りしてフォローします。
「なぜ赤字になったのか」
「現在の改善状況や業績回復の見込み」
などを示すのです。
そうすることで、
審査官の懸念や誤解を解消し、
不許可リスクを抑えることができます。
3.更新時の担保として
例えば、現業が生じる場合には、
「1日の業務の大半は専門業務であり、現業はそれに付随する一時的なものであること」
現場研修を予定している場合には、
「今後の専門業務に必ず必要な研修であること」などを
最初の理由書に示しておきます。
そうしておけば、更新時に、
その現業(現場作業)が制度の悪用ではなく、
適正な運用であったことを堂々と説明できるようになります。
逆に、最初に触れていなかった現業作業を
更新時に持ち出すと、虚偽申告を疑われ、
不許可リスクが高まります。
4.まとめ
理由書は、許可を得るためよりも、
むしろ更新を想定して書くことが重要です。
実態とかけ離れた説明をすると、
その場で許可が取れても、
更新時に辻褄が合わなくなります。
つまり、理由書は
申請どおりに運用できる雇用計画として書くものです。
▼理解チェック(五肢択一)
次の記述のうち、不適切なものを1つ選んでください。
1.理由書は、申請書類だけでは伝わりにくい事情を補足するために重要である。
2.理由書では、不利な事情があっても、触れないほうが通りやすい場合がある。
3.理由書は、許可を得るためだけでなく、更新時の説明も見据えて作成することが重要である。
4.就労系在留資格では、最初の理由書で業務の範囲を現実的に示しておくことが有益である。
5.理由書に事実と異なる内容を書けば、その場では許可されても、後の更新や調査で不利になるおそれがある。
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解答 2
入管から指摘される前に、
自ら理由書で合理的に説明し、フォローしておくべきです。
隠したままにすると、
かえって審査で厳しく疑われる原因になります。

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