前回は、在留資格を取得するまでの流れを説明しました。
今回は、
留学生がアルバイトをするために必要な「資格外活動許可」と、
特に注意が必要な「週28時間ルール」について説明します。
資格外活動許可とは
■ 資格外活動許可
資格外活動許可とは、現在の在留資格(ビザ)で認められている活動を続けながら、
・自分で事業をして収入を得る
・アルバイトなどで報酬を得る
といった現在の在留資格では認められていない活動をするための許可です。
(例)
留学生が、学校に通いながらコンビニや飲食店などでアルバイトをして報酬を受ける場合は、原則として資格外活動許可が必要です。
一方、報酬を受ける活動であっても、資格外活動許可が不要なケースもあります。
→ 不要なケースは「Q&A Q5」をご覧ください。
■ 包括許可と個別許可
資格外活動許可には
次の2つの許可があります。
・包括許可
アルバイト先や仕事内容を個別に指定せず、原則として週28時間以内の範囲で働くことができる許可です。
留学生が通常のアルバイトをする場合は、一般的にこの包括許可を受けます。
・個別許可
申請した活動について、個別に審査を受けて許可されるものです。
たとえば、
・個人事業主としてフードデリバリーなどを行い、稼働時間を客観的に確認しにくい場合
・報酬を受けるインターンシップで、週28時間を超えて行う場合
などです。
アルバイトの3つのルール
資格外活動許可は、本来の在留活動の遂行を妨げない範囲で認められます。
そのため、留学生がアルバイトをする場合には、守るべき3つのルールがあります。
ルール ❶
アルバイトは、週28時間までです。
学校が学則で定めている長期休業期間は、1日8時間まで働くことができます。
※ 通常の土日や祝日は、長期休業期間には含まれません。
・時間の数え方
↳ 2つ以上のアルバイトをする場合は、全部の時間を合わせて週28時間以内です。
↳ どの曜日から数えても、28時間以内です。
↳ 残業した時間も、週28時間に含まれます。
ルール ❷
パチンコ店、麻雀店、キャバクラ、ラブホテルなど、
風俗営業等が営まれている場所では働けません。
↳ 掃除や皿洗いなど、接客を伴わない仕事であっても働くことはできません。
ルール ❸
留学ビザで在留している者の資格外活動許可は、学校に在籍し、留学ビザの活動を続けていることが前提です。
・注意点
↳ 学校に籍があっても、休学中はアルバイトをすることはできません。
↳ 学校に籍がなくなった後は、留学ビザの在留期間が残っていても、アルバイトを続けることはできません。
※ 留学ビザから別の在留資格へ変更し、その在留資格に応じた資格外活動許可を受けた場合などは、アルバイトが認められることがあります。
アルバイトのルールを守らなかったら?
次のようなリスクがあります。
・ビザを更新できないことがあります
週28時間を超えて働くなど、
アルバイトのルールを守らないと、留学ビザの更新が許可されないことがあります。
・ビザを変更できないことがあります
学校を卒業して日本の会社に就職しようとする場合、
過去にアルバイトのルールを守っていないと、ビザの変更が許可されないことがあります。
・日本から出なければならないことがあります
学校にほとんど通わず、アルバイトばかりしていると、
留学のためではなく、働くために日本にいるとみられ、
日本から出なければならないことがあります。
まとめ
今回のポイントを整理します。
● 資格外活動許可
留学生がアルバイトをする場合は、原則として、事前に「資格外活動許可」を受ける必要があります。
● アルバイトの3つのルール
① アルバイトは週28時間以内(学校の長期休業期間は1日8時間以内)
② 風俗営業等が営まれている場所では働かない
③ 学校に在籍し、休学せず通っていること
● アルバイトのルールを守らなかったら?
次のようなリスクがあります。
・ビザを更新できないことがあります
・ビザを変更できないことがあります
・日本から出なければならないことがあります
次回は、
「留学から技人国への変更|審査される3つのポイント」について解説します
Q&A(資格外活動許可)
Q1.アルバイト先が決まっていなくても申請できますか?
はい。
通常のアルバイトであれば、アルバイト先がまだ決まっていなくても、包括許可を申請できます。
Q2.アルバイト先を変えたら、もう一度申請が必要ですか?
原則として必要ありません。
包括許可は、アルバイト先を指定する許可ではないため、許可の範囲内であれば、アルバイト先が変わってもそのまま働くことができます。
Q3.留学ビザを更新した場合、資格外活動許可も改めて取る必要がありますか?
はい。
更新後もアルバイトを続ける場合は、資格外活動許可も改めて受ける必要があります。
Q4.包括許可と個別許可の両方を受けることはできますか?
はい。
通常のアルバイトについて包括許可を受けながら、別の活動について個別許可を受けることもできます。
Q5.資格外活動許可が不要な場合はありますか?
はい。
次のような報酬を受ける活動については、
資格外活動許可は不要です。
・業として行わない単発の講演・イベント出演などで報酬を受ける場合
・知人や友人から頼まれて、業としてではなく日常の家事などを手伝い、謝礼を受ける場合
・留学生が、在籍する大学等との契約に基づいて、教育・研究を補助する活動を行い、報酬を受ける場合